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卵は栄養豊富な食品です(平成24年3月)
卵は栄養バランスのとれた食材です。
なぜなら、ヒヨコが成長するために必要な栄養成分を全て持ち合わせていることからもわかります。ヒヨコのからだの細胞を造るのに必要なタンパク質と脂質類、骨格づくりに必要なミネラルも豊富です。
タンパク質は20種類のアミノ酸から出来ていますが、そのうち人間の体内で合成できない(食事から取らなければならない)必須アミノ酸があります。卵には、すべての必須アミノ酸が、バランスよく含まれているといわれています。
脂質は細胞膜や神経組織等の構成成分として重要であり、これも豊富です。この他、ビタミンAやB1、B2、D、Eなど多くのビタミンが含まれています。
卵1個当りのカロリーは、サイズにもよりますが大きめの卵1個で約100kcalで、小腹が空いたときに卵の1個は力になります。
冬の寒さに負けないように、たまごを食べて栄養補給をしましょう。
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養鶏農家の病原体侵入防止対策について(平成24年1月)
家畜伝染病予防法が今年の10月に改正され、飼養衛生管理基準の見直しと、早期通報の徹底が定められました。これにより、養鶏場の敷地を家畜伝染病等の病原体の侵入を防止する衛生管理区域(鶏舎等)とそれ以外の区域(直売場・住居等)に分け、境界を関係者や消費者に分かるようにすることになりました。柵、ロープ、白線、プランター、コーン等を利用して境界を明示するようになっています。
なお、衛生管理区域に入る場合は、専用の衣服と靴を使用し、靴底や使用器具等を消毒することとなります。また、畜産関係者(獣医師・飼料会社等)が衛生管理区域に入る場合も、同じ対応をするとともに、立ち入り記録表等に氏名等を記入する必要があります。
一方で、卵を買いに来たお客様が、消毒薬による白線や防疫服を着ている人がいることから病気が出たと勘違いしたり、また、売り場の人を捜して間違って衛生管理区域に入らないようにしてもらうために、立て札等を掲げて、衛生管理区域を分かるようにしておきましょう。
消費者の皆様に、これまで同様に新鮮でおいしい卵を購入していただくために、地産地消に貢献している養鶏場を、皆で伝染病から守っていきましょう。
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肉豚の飼養管理のポイントについて(平成23年10月)
養豚経営では温度、湿度、換気、給水、給餌等の基本的飼育管理の徹底が原則となります。その上で特に気をつけたいポイントは、以下のとおりです。
1 衛生管理
疾病の侵入を未然に防ぎ、被害を最小限にすることが重要です。日常の衛生管理の中でも疾病侵入経路としてリスクが高く、最も惰性化しやすい項目として、肉豚出荷トラックの衛生管理が挙げられます。出荷後のトラックの水洗、消毒、乾燥の徹底の重要性を再確認しましょう。農場の環境管理では、ネズミ、カラス等を根気よく、侵入防止し、駆除して、疾病の侵入や蔓延を防ぎます。また、豚群毎のオールイン、オールアウトを徹底し、豚舎の水洗、消毒を行い、少なくとも1週間の乾燥期間をとると、疾病の減少に効果的です。
2 優良種豚の利用
肉豚には、病気に強く飼料効率の良いものが求められ、それには種豚の厳選がポイントとなります。遺伝能力の安定した系統を選び、特に種雄豚は、発育日数、飼料効率、背脂肪の厚さ等の成績に基づいた高能力豚の選抜利用が重要です。肉豚の出荷に際しては、一頭一頭を正確にチェック、出荷体重を測定し、適正な重量規格、背脂肪厚で出荷することが、特に飼料高の情勢下では、経営利益を高める最大のポイントとなります。
3 飼料管理
飼料効率を高めるためには、飼料の鮮度を保ち、腐敗、変質を防いで、スムーズな発育を保つ必要があります。飼料タンク内の管理として、次回タンクに飼料を入れる前に空にするか、又は古い飼料を少なくして常に新鮮な飼料を給与しましょう。また、給餌器でのカビ及び酵母の発生による消化器系疾病の発生も考えられるので、肉豚出荷又は移動後の豚房の洗浄・消毒時に、飼料給餌器の徹底した洗浄・消毒も必要となります。
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夏場の子牛の脱水症について(平成23年7月)
この時期、搾乳牛に対しほとんどの方が暑熱対策を行っていると思いますが、その中で通路に繋がれた子牛が脱水症状を起こし、熱中症で死んでしまったなどという話を聞いたことがありませんか。
子牛は発育や固形飼料の摂取量によって、飲水量は増えていきます。ほ乳している時期でも一日に1リットルくらいの水を飲水しますし、第一胃の発達を促進させるために固形飼料(スターター)を給与するようになると、第一胃内で微生物が固形飼料を発酵・分解するために、1kgの固形飼料に対し約2リットルの水分が必要になります。
しかし母乳や代用乳は食道溝反射により第一・二胃を通らず第三・四胃へ送られるため、第一胃へは直接水分が送られません。さらに外気温が上昇すれば発汗や体温調整のため、ほ乳以外にも水分を与えないと脱水症状を起こしてしまいます。牛は臭覚に優れ、臭いのする汚い水は飲みません。バケツやウォーターカップなどもきれいにし、常に新鮮な水を自由に飲水できるようにしましょう
また水を与える場合、一度に大量の水を摂取させると、水中毒になる場合があります。離乳などでぬるま湯を飲ませる場合も同じですが、一度に大量の水が体内に摂取されると体液が薄まり、浸透圧が低下し赤血球が破裂して赤黒い尿になります。軽度の場合は3〜4時間で自然に治癒しますが、重度の場合は肺に水が溜まり死に至ることもあります。
脱水症状の子牛を発見したら速やかに獣医師に相談するとともに、応急的に水を飲ませる場合は体重の5%位を限度とするか、大量に摂取させる場合には水の塩分濃度を0.8%に調整することが必要です。
後継牛や取引されていくF1子牛などの経済的な損失は、搾乳牛の事故と比較しても少なくありません。基本的なことの繰り返しになってしまいますが、子牛専用の繋留場所を確保し、数回のほ乳に加え、固形飼料や乾草が与えられ自由に飲水できる環境で子牛を管理することをおすすめします。
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夏の電力不足と暑熱対策(乳用牛)(平成23年6月)
今年の夏は、電力供給量が不足する可能性があります。電気を使わなくてもできる暑熱対策も積極的に取り入れ、早めに実施することが重要です。
窓はできるだけ開放し、畜舎内の空気の流れを妨げるものはかたづけましょう。換気扇の設置については、自然風による畜舎内の換気構造を確認した上で、場所、台数、角度を適切に配置すると換気の効率を高めることができます。停電対策としても、停電直前に温度上昇をできるだけ抑えておくことは大切です。
畜舎の屋根に石灰や断熱塗料を塗布したり、屋上に散水すると晴れた昼間の牛舎内温度の上昇を抑えることができます。石灰塗布で最大5℃程度低減すると言われています。また、牛舎の西側にすだれや寒冷紗を設置したり、つる性植物を植栽し直射日光の影響を抑えましょう。牛舎外に打ち水をすると気化熱で温度が下がりますが、牛舎内の湿度上昇には気をつけましょう。
健康管理面からは、きれいな冷たい水がたっぷり飲めるよう、ウオーターカップを掃除、点検してください。飼槽はこまめに掃除し、変敗した飼料が残らないようにしましょう。粗飼料は第一胃内での熱増加量が多く、高温環境下では粗飼料摂取量が低下します。消化のよい良質粗飼料(NDF55〜60%)にしたり、短く切ると採食量を上げることができます。飼料の給与は涼しい時間帯に、回数を分けて行うのもひとつの方法です。
また、牛の毛刈りをすると体表からの熱放散しストレスも軽減されます。夏に分娩や泌乳ピークを迎える牛を優先的に実施しましょう。暑くなる前に削蹄もあわせて実施すると良いでしょう。牛舎内の場所により温度等に差がある場合も分娩や泌乳ピークを迎える牛を舎内で一番涼しく、条件の良い所につなぎ替えましょう。可能であれば夜間放牧も効果的です。
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使い易い堆肥(平成23年1月)
使い易い堆肥の条件とは、悪臭がないこと、適度な水分であること、病原菌・雑草種子のないことなどです。
使用する堆肥が、農作業や周辺環境に支障を及ぼさないことや、土壌、作物に障害を与えないことが最も重要なことです。そのためには、良好な処理条件で好気性微生物の働きによって、家畜ふんの有機物を分解し、微生物分解の過程で発生する60〜70℃程度の発酵熱によって病原菌や寄生虫、雑草種子を死滅させる発酵処理が必要です。また、良好な発酵処理がなされた堆肥は、発酵熱によってふんの水分が適度に蒸発しており、ふん臭を発しない、取り扱いやすいものになっています。
良い発酵をさせるためには、堆積したときの通気性が大事です。オガクズ等の副資材の添加など調整方法はいろいろありますが、空気中の酸素が家畜ふんの中に入り込まなければ堆肥化発酵は始まりません。また、好気性微生物による有機物分解が行われるように十分な酸素の供給が必要で、切り返しや堆積物底部からの送風が大切になってきます。
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牛の蹄を再点検しましょう(平成22年6月)
酪農経営に大きな影響を与えるのは、伝染病や乳房炎、繁殖障害などばかりではありません。運動器疾患による泌乳量や受胎率の低下、廃用、あるいはその治療費による損失が実は大きな問題となっています。運動器疾患の年間発生率は20〜40%とも言われており、畜産業界全体に及ぼす損失は計りしれません。そして運動器疾患のほとんどが、蹄病です。
蹄病の一つである乳頭状趾皮膚炎(以下PDD)は、イボ状皮膚炎とも呼ばれ、日本では1993年に初めて発生が報告され、腫瘤の外観から「ヒゲイボ」とも呼ばれています。後肢に多く発生する傾向があり、病変の多くは内蹄と外蹄の蹄球の上の皮膚に認められます。発生初期には毛が逆立ち、表面は湿っていてマット状に絡み合っています。後期になると乳頭突起物形成が見られ、独特な腐敗臭を放ちます。軽度の場合は、起立時に蹄球部を浮かし、つま先で着地する傾向があります。病変が大きくなると跛行は重度となり、患部が着けなくなるほど痛がります。
なによりも、予防が大切です。PDDは伝染性であるため、早期に発見し、牛群全体に広がるのを最小限に食い止めることが重要です。外部から、PDDを持ち込まないためにも預託から帰ってきた育成牛や、導入牛は、特に注意して観察しましょう。跛行している牛については、その原因をはっきりと突き止め、PDDが疑われる場合には獣医師による診断、治療を施すことが重要です。
いずれにしても、感染牛を放置しておくことで、症状が悪化するばかりではなく、いつしかPDDは牛群に蔓延し、大きな損失を招きます。日頃から牛たちの歩様を見て、跛行の有無に注意するとともに、異常がある場合は、早めに対処をしましょう。
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卵質改良における卵黄色の重要性(平成22年2月)
鶏卵の卵黄色は、濃淡により消費者が目で見てわかる要素であり、鶏卵生産現場において卵質改良の重要なポイントとなります。
卵黄色は、飼料に含まれる色素の種類や含有量によってコントロールが可能であるため、配合飼料では黄色トウモロコシやコーングルテンミール、アルファルファ、パプリカ等を添加配合した飼料設計がされています。
<県内の卵黄色の傾向について>
畜産技術センターでは、毎年、県内各地域で開催されている畜産共進会や農産物品評会において卵の審査を行っています。今年度は6市町で9回、合計135点の審査を実施しました。出品卵の卵黄色は、カラーファンスコアが8〜15と幅広く、出品卵全体の平均値は12.9でした。なかでも13が21%、14が24%、15が19%見られ全体的に卵黄色は濃い傾向にありました。特に赤玉卵では14以上が52%を占めていました。
一般に多くの消費者が、「卵の卵黄色は濃いものが良く、栄養価も高い」というイメージを持っているため、こうした消費者の嗜好・購買意欲を捉えた生産が行われていることが伺えました。
  
< カラーファン > <卵黄色の割合(スコア:%)> <出品卵の卵黄色>
個々の経営においては、販売先や消費者の卵黄色についての嗜好を把握しておくことや、自農場で鶏卵の品質評価を実施することが重要です。特に鉄分やビタミン等の機能性強化を図り特殊卵として販売している場合には、定期的な成分分析も必要となります。
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浄化槽の活性汚泥管理(平成22年1月)
浄化槽は活性汚泥の管理をしっかりとすることが大切です。管理の一つに活性汚泥の色、泡、臭いの観察があります。
色は、褐色〜茶褐色が良好な状態で赤褐色が最良の状態です。ふん尿色に近づくほど過負荷もしくは酸素不足を示し、黒色になるほど活性汚泥の腐敗(嫌気性状態=酸素不足)状況を示しています。
泡は、良好な状態であればすみやかに消えます。発生した泡が消えずに曝気槽表面を覆うほど残留するのは泡に粘性があるからです。粘性は活性汚泥微生物相の変化によって発生します。大量の泡の残留は過負荷、濃厚汚水の投入もしくは酸素不足により微生物相が変わってしまったことを示しています。
臭いは、良好な状態の活性汚泥にはほとんどなく、わずかに土臭もしくはかび臭がする程度です。ふん尿臭がするほど過負荷もしくは酸素不足の状態を示し、腐敗臭(ドブ臭)は活性汚泥の腐敗、曝気槽の対流不足(よどみによる沈殿)などを示しています。 |
家畜の餌として飼料用米の利用 (平成21年10月)
国内における飼料用米の利用は、養鶏・養豚用飼料としての利用が主体で、国産飼料用米の生産は、産地確立交付金等を活用した地域での耕畜連携の取り組みとして行われています。
飼料用米の栄養価はトウモロコシと同程度で、玄米の主成分は約70%のデンプンと8%前後のタンパク質、2〜3%のわずかな脂肪であり、エネルギー供給源として高い価値を持っています。栄養面では、色素や脂肪含量、必須脂肪酸(リノール酸等)の含量がトウモロコシに比べて少ないことから、飼料用米給与によるマイナス影響の研究報告もされていますが、副資材の添加(例:卵黄の黄色維持のために、パプリカ抽出物を添加)等により解決が可能と考えられます。
適切な配合を行えばトウモロコシのかなりの量を代替して利用することが可能で、採卵鶏用飼料の約60%に当たるトウモロコシをすべて飼料用米に代替しても問題はないことや、養豚用飼料原料の15〜30%を飼料用米に代替して肥育期間に給与し、嗜好性や増体に問題ないことが報告されています。
加工用や飼料用等の新規需要米として品種育成されている、多収米品種は玄米収量が一般主食用品種より20〜30%程度多収で、10aあたり800〜1,000kgの多収事例もあります。
また、国産飼料の利用や、畜産物の脂肪酸組成が変わること(オレイン酸が増加し、リノール酸が減少する傾向があるとの報告がある)等、飼料用米を給与したことによる違いを積極的にアピールして、畜産物の付加価値を図っている事例も見られています。
飼料用米を積極的に利用するため、低コスト生産・流通体制の確立や安定的な生産・流通体制の構築などの基盤整備が課題となっています。今年7月1日には、水田の有効利用と食料の安定供給を目指す、「米穀の新用途への利用の促進に関する法律(米粉・エサ米法)」が施行され、飼料用米の生産・利用拡大への取り組み支援が推進されており、今後の水田を有効利用した自給飼料確保の手段として期待されます。
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夏分娩に向けた乾乳期管理の見直し(平成21年7月)
乾乳期は搾乳作業から解放され、乳牛にとって泌乳期と比較しストレスの少ない期間です。しかしながら乳牛の疾病の半数以上は分娩前後に発生しており、この乾乳期間を単なる休養期間ではなく次回の泌乳期間の準備ととらえ管理していくことが重要となってきます。
乾乳直後と分娩間際には乳房炎の新規感染の危険性が高まります。乾乳軟膏の使用や乳頭、牛床の管理に注意が必要です。また初乳を搾乳する際に使用するバケットミルカーの洗浄不足が見受けられる農家があります。クローやライナー内に付着した細菌が新たな乳房炎の感染源になることも考えられます。常時使用していないバケットミルカーのクローの汚れやライナーの交換、パルセーターの動きなども日頃確認しておきましょう。
乾乳後期は胎児の成長に多くの栄養を必要とするのに対し、成長した胎児に第一胃が圧迫され乾物摂取量が低下してきます。ボディコンディションを観察しながら濃厚飼料などで必要な栄養摂取量を確保するようにしましょう。
初回発情の卵胞も乾乳期に発育し始めるため、乾乳期の栄養管理は産後の繁殖管理にも影響します。また受胎前の乳牛の栄養優先順位は(1)生体維持、(2)成長、(3)泌乳、(4)体脂肪蓄積、(5)繁殖機能の順になるため、分娩後に急激にボディコンディションが低下すると初回受胎率が低下してしまうことが考えられます。適切な栄養管理を行うことによってルーメン絨毛や乳腺も発達し、産後から泌乳期への採食量のスムーズな立ち上がりにつなげていくことで急激なボディコンディションの低下を防ぎ、泌乳量の増加や空胎日数の短縮、ケトーシスや変位など疾病の抑制にもなります。
乾乳期や分娩後には各農家によってビタミンの給与や餌の切り替えなど様々な工夫を行っていると思います。乾乳期の牛の生理をしっかりと理解し、特に夏場の分娩を控えている牛に対しては分娩場所の工夫や暑熱対策に加え、乾乳期の飼養管理にも十分注意し、分娩事故を軽減していきましょう。 |
国産鶏「岡崎おうはん」について(平成21年2月)
独立行政法人・家畜改良センター岡崎牧場が卵肉兼用種という特徴のある鶏種を、作出しましたので紹介します。
この鶏種は純国産鶏「岡崎おうはん」で、肉質が良い横斑プリマスロックの雄と、産卵性能が優れたロードアイランドレッドの雌を掛け合わせています。赤玉を産み、温順で飼いやすい鶏種です。
その他に次のような特徴があります。
(1)産卵能力が高い。産卵ピークは98%。90%産卵の持続週齢が24〜52週齢と長く続きます。
(2)卵の商品化率が高い。MS〜M卵の産卵比率が82%と高く、64週齢くらいになっても64〜65グラムの卵重を維持します。
(3)卵黄が大きい。他の鶏種に比べて卵黄が大きく、36週齢の卵黄卵重比は28%です(他鶏種は23〜24%)。
(4)産肉能力や肉質が優れている。64週齢の体重は2.5kgで、肉にうまみと歯ごたえがあります。
(5)育成段階までさかのぼった履歴を開示できる。国産鶏なので、自分の農場に来る前からの履歴がわかります。
(6)海外からヒナの輸入が停止された場合でも影響を受けにくい。国内でのヒナの生産体制が確立しているので、近年の海外での高病原性鳥インフルエンザ発生に伴う種鶏の輸入停止のような事態が発生しても、飼養農家はあまり影響を受けません。
昨年10月には全国組織として「岡崎おうはん振興協議会」が発足し、希望する農場へのヒナの供給体制が整いました。この協議会では、今後、飼養マニュアルの整備や、肉についての成鶏処理・流通・販売の体制も強化する活動をしていきます。
肉としての流通・利用等はまだ課題が残りますが、採卵鶏としても他の鶏種と遜色のない鶏種といえます。
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適正な水分(容積重)で堆肥の発酵を進めましょう(平成21年1月)
堆肥化における発酵とは、家畜ふんの中に含まれる易分解性有機物を好気性の微生物が分解することです。 水分が多い家畜ふんは、通気性が悪いために、微生物に酸素が行き渡らずに、発酵がうまく進みません。通気性をよくするためには、牛ふんならば、70%、豚ふんと鶏ふんならば、60%程度までになるようにオガクズやモミガラなどの副資材や戻し堆肥を混合したり、乾燥させたりする必要があります。
水分の多いふんに、副資材などを混ぜて水分を60%や70%にすることは、なかなか難しいものです。しかし、容積重を目安にすることで、発酵に適した水分にすることができます。
容積重は、バケツ(10リットル程度)と重量計があれば、作業現場で簡単に測ることができます。バケツに混合済みの堆肥原料をすり切り一杯入れ、その重量を量ります。その重さからバケツの重量を差し引き、バケツの容量で割ったものが容積重です。0.7kg/リットル以下になっていればよい発酵が始まります。
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養豚経営での野帳の管理と利用について(平成20年10月)
最近「食」に関する事件が頻発し、安全・安心な食料に対する消費者の関心が高まっています。その対応も含めて養豚農家をはじめ畜産農家には、法律によって各種の記録を残すことが義務づけられていますので、この記録を効率的に行い経営にプラスになるように活用しましょう。
記録の基本である野帳は、後日台帳やパソコンで整理するものです。農場の規模等により記録する情報量は違いますが、農場全体で一冊にすべてを書き込むのではなく、項目毎(繁殖母豚別・肥育段階別・豚舎別・群別等)に分けておくと整理が容易になります。夕方や豚舎内が暗い場面で記録作業を行う場合も多いので、小さな手帳サイズのノートではなく大きなノートを使用し、大きな字で書くようにするのも一つの方法です。また、農場内において複数の人間が作業を行う場合は、様式などを作って野帳の記録方法を統一し、他の人が見ても解るように記録するようにしましょう。保管場所を定めて記録方法の見本を掲示しておくと良いでしょう。毎日の生産状況の記録が解りやすく整理されていると、緊急の問題などへの早い対応や、今後の作業日程等が間違いなく素早く確認できることから、作業の効率化につながります。
さらに記録を整理・分析することで、種豚・繁殖母豚の成績が繁殖段階から肉豚出荷まで把握できるので、種豚及び繁殖候補豚の選抜や淘汰による成績向上に役立ちます。農場の記録方法・項目を再度見直し、記入しやすく・見やすくすることで作業の改善や生産性の向上に結びつけ、厳しさが増す養豚経営の一助としてください。
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水は乳牛にとって最も大切な飼料(平成20年6月)
乳牛の飼育環境の適温は、4〜24℃の範囲です。24℃以上になると、採食量が減少し、乳量減少、乳質低下、受胎率の低下へとつながってしまいます。
さて、昨年の夏の猛暑は皆さんの記憶に新しいと思いますが、今年6月〜8月の関東甲信地方の平均気温も平年並か高いと予報されています。(平成20年5月22日気象庁地球環境・海洋部 発表)みなさん、今年の暑熱対策の準備はもう万全ですか。
乳牛の暑熱対策は、日よけによる熱の遮断、毛刈り・扇風機での送風による熱放散、嗜好性を高める良質な飼料の給与、ミネラルの増給、多回給与・夜間給与など給与方法の工夫など、さまざまなものがありますが、ここでは、水の重要性についてお話しします。
「水は乳牛にとって最も重要な飼料」と言われています。施設を設計する際には「新鮮で、暑熱時には冷たい水」がいつでも自由に飲むことができるような配慮が必要です。これらの条件が欠けると、採食量が低下し、産乳量の低下につながります。
乳牛は毎日100〜200リットル(表1)の水を飲みます。例えば2頭に1つのウォーターカップを設置していれば、1つのカップからは1日に200〜400リットルの水が出なければなりません。
そのためには、まずカップの弁と水圧の点検をし、十分な水量が確保されているかチェックする必要があります。定期的な清掃により、新鮮な水の供給も重要です。飼料採食後には、飲水が集中して、供給が間に合わなくなることがあります。場合によっては、配管を太くする必要もあります。
暑熱対策は現場でその効果が確認出来なければ全く意味がありません。そのためには、温湿度計だけに頼らずに、牛が発するサイン(表2)や乾物摂取量、乳量などを確認し、狙いどおりの効果が出ているか確認する必要があります。
今年の夏は、早めに暑熱対策に取りかかり、牛たちを夏バテさせないようにしましょう。

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堆肥づくりのポイント(平成20年1月)
寒さが厳しくなり、堆肥づくりが難しい季節になりました。そこで、堆肥づくりのポイントをおさらいしたいと思います。
この時期は寒さの影響により有機物を分解する好気性微生物の活動が低下するので、家畜ふん堆積物の水分調整をしっかり行い通気性を確保し、微生物が活動しやすい環境を整えましょう。家畜ふん堆積物の重さを5リットルバケツで量って、2.5kg(比重0.5)以下であれば通気性が確保されている目安となります。(平成12年度 当所試験研究成績書より)
次に、堆積して2〜3日経過したら温度を測定してみましょう。堆肥化が順調に進んでいれば、微生物が有機物を分解する時に発生する発酵熱により温度は60℃以上となり、家畜ふん中の雑草種子や病原体は死滅するといわれています。
また、水分調整をするときに、温度の高い発酵中の「タネ堆肥」を混合することで、微生物の供給と堆積物の温度を高めることによる堆肥化促進効果が期待できます。
家畜ふん堆積物の発酵温度を確保しながら、定期的な切り返しを行えば、さらに有機物の分解が進み、耕種農家の方が使いやすい良質堆肥に仕上がります。 春先の堆肥需要期に向け、是非取り組んでみましょう。 |
適切な管理で 豚の疾病予防(平成19年9月)
1 導入豚の選定
導入先の農場の飼養環境、農場や地域の疾病の発生状況を事前に調べます。導入前に検査して、特定の疾病にかかっていないかを確認しておきたいものです。
導入後も他の豚舎から離れた豚舎で飼い、消毒・ワクチン接種を行い、健康状態を確認してから、通常の飼養区域に入れます。
2 病原体の侵入防止
農場への外来者の立ち入り禁止、車両の乗り入れ規制、消毒の徹底、豚の豚舎間の移動制限、従事者の行き来の制限等、病原体が農場に侵入する可能性を極力抑える必要があります。
3 予防・早期発見・隔離・治療
食欲・ふんの性状・発育状態をよく観察し、豚の異常を認めた場合は直ちに隔離し、獣医師と相談の上、治療や淘汰等の衛生対策を行って下さい。
4 飼養環境の整備
施設や豚舎の清掃、適切なふん尿処理、定期的な消毒を行うとともに、密飼いを避け、豚舎内の温湿度や換気を管理し、適正な飼養環境をつくることは、強健性の維持や発育速度の向上にもつながります。 |
乳牛の暑熱対策−体熱放散を目的に−(平成19年6月)
夏季の高温環境は乳牛の生理・生産機能に様々な悪影響を及ぼし、体温・呼吸数の上昇、採食量の減少、乳量・乳成分の低下とともに疾病の増加や繁殖成績の低下をもたらします。
このような影響は24〜27℃以上で現れますが、その程度は乳期、乳量等によって異なります。
表に「乳量」に及ぼす気温、湿度、風速の影響を示しました。適温では湿度、風速の影響はありませんが、温度が高くなるほど湿度の影響を受けやすくなります。また風速が増すと影響が少なくなります。
乳牛は発汗機能が低いため、汗による体熱放散はほとんどありません。このため、送風・散水等で体表面から体熱を効率よく体外に奪ってやることが必要となります。
表 乳量に及ぼす気温、湿度、風速の影響
| 温度(℃) |
湿度(%) |
風速(m/sec) |
| 60 |
80 |
0.18 |
2.24 |
4.02 |
| 適温 |
100 |
100 |
100 |
100 |
100 |
| 24 |
93 |
93 |
- |
- |
- |
| 27 |
94 |
83 |
85 |
95 |
95 |
| 30 |
71 |
58 |
- |
- |
- |
| 35 |
- |
- |
63 |
79 |
79 |
数値は最適温度の範囲における乳量を100とした時の値(%)
風速の影響を見た時の相対湿度は60〜70%
(出典:日本飼養標準 乳牛 1999年版)
1 牛体を清潔に
乳牛を管理する上で基本的なことですが、体表からの放熱を促すよう牛体を清潔に保つことが重要です。
また、牛体の毛刈りも体熱放散に効果的です。暑熱の影響を受けやすい夏季分娩牛や高泌乳牛だけでも実施しましょう。
2 送風と換気
暑熱対策にはともに重要な手段であり、ほどんどの牛舎で取り入れられていると思い ます。
送風と換気の目的は、牛体表面の空気を動かすことにより体熱の放散量を高めることと、牛体から奪った熱を早く牛舎外に出してしまうことです。
送風は熱放散能力の高い頸部、肩後から前中躯へ当たるようにしましょう。牛に確実に当たっているか、実際に牛床に立って確認しましょう。
3 牛体への散水
暑熱時においては体熱が蓄積され、体温が40℃を上回ることもあります。牛体への散水はこの体熱を奪う効果が高いため、バテ気味の牛には舎外の風通しのよい日陰で散水してあげましょう。
暑熱対策は、ひとつやればいいというものではなく、色々な対策の組み合わせにより効果が上がります。できることから実行して、牛にとって過ごしやすい夏にしましょう。 |
鳥インフルエンザ対策を徹底しましょう(平成19年2月)
皆さんもすでにご存じのことですが、平成19年1月13日に、宮崎県で鳥インフルエンザが発生しました。その後、岡山県でも発生しています。
鳥インフルエンザのウイルスの農場への侵入ルートは、
(1)ウイルスに感染した鶏を導入した
(2)ウイルスに汚染された車両、卵ケース等を使用した
(3)人の衣服、手、長靴からウイルスが持ち込まれた
(4)ウイルスに感染した野鳥が鶏舎に侵入した 等があげられます。
そこで、ウイルスの侵入を防ぐためには、衛生対策をしっかり行うことが必要です。 例えば、
(1) 防鳥ネット等を利用し、野鳥等の鶏舎への侵入を防ぐ。
(2)農場への人および車両の出入りを制限するとともに、出入口や周辺の消毒を徹底する。
(3)農場専用の衣服や長靴を用意する。 等が、ウイルス侵入防止策としてあげられます。
また、野鳥のふんで汚染された可能性のある水や餌を与えることは避け、鶏をよく観察し、とさかの出血、脚の腫れや出血、顔面の腫れ、苦しそうな呼吸など鳥インフルエンザの症状に注意しましょう。
鳥インフルエンザは、養鶏場だけの問題ではなく、一般に飼育されている鶏(チャボ、烏骨鶏、軍鶏)やあひる、うずら、七面鳥等にもウイルスは感染します。
これら鶏等を飼育されている方も、鶏等の様子をよく観察する、鶏小屋を掃除・点検し衛生的な環境で飼育する、鶏等に触った後は念のため手洗いやうがいを行うなど、注意を心掛けてください。
鶏等の異常を発見したら、直ちに最寄りの動物病院または家畜保健衛生所に連絡しましょう。
また県では、これら鶏等の飼育状況を調査していますので、飼育されている方は、家畜保健衛生所にご連絡下さい。
なお、鶏卵や鶏肉を食べることによって、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは世界的に報告されていません。今までどおり、安心してお召し上がり下さい。
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堆肥化施設と汚水処理施設の管理について(平成19年1月)
畜舎の日常の点検は、適切な家畜の飼養管理を行う上で大切なことですが、堆肥化施設や汚水処理施設についても、定期的な点検を実施する必要があります。
(堆肥化施設の点検)
堆肥舎が雨漏りしていて、わざわざ水分調整した堆肥が濡れてしまっていませんか?ブロアー配管が目詰まりして、堆肥への送風効果が十分発揮されていないということはありませんか?攪拌機の爪に堆肥がこびりついて、撹拌機に余計な負荷を与えていませんか?
(汚水処理施設の点検)
汚水槽にゴミが溜まっていませんか?ブロアー配管が古くなって、空気漏れを起していませんか?ばっ気槽の底に古い汚泥が溜まって、散気管が目詰まりを起していませんか?ふん尿分離がしっかりできていますか?希釈水が不足していませんか?
不具合な点が見つかったら、清掃や修繕に取りかかりましょう。
また、機械の故障や老朽化をできるだけ抑えるため、ベルトやチェーンの張りの確認、部品の交換、グリスやオイルの補充・交換など手入れを行うことも重要です。
家畜ふんの堆肥化や汚水の浄化には、好気条件で働く微生物が活躍しています。特に冬は気温が低下し、その影響を受け、微生物の活動も大幅に低下します。
このような時期に、維持管理が不十分となれば、微生物はますます活動しにくい環境下に置かれることとなり、結果として堆肥化・浄化能力の低下を招くことになります。
微生物が活動しやすい環境が整っていれば、温度計で堆肥の初期発酵温度を測定すると六十℃以上になりますし、ばっ気槽内液をペットボトルにとって三十分程度静置すると、透明な上澄みと活性汚泥がきれいに分離します。
堆肥化・浄化の状態については、このような方法で簡単に確認できます。「健康診断」のつもりで、是非取り組んでみて下さい。
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季節の変わり目のチェックポイントについて(平成18年9月)
暑い夏もようやく終わり、人も豚もホッと一息といった季節になりましたが、豚や豚舎の管理には息は抜けません。
涼しくなって体は楽になりましたが、繁殖雌豚には夏の疲れが残っています。繁殖に大きく影響することは皆さん十分にご承知と思います。いつも以上に観察を強化し、再発情や流産の発見に努めてください。
種雄豚についても、豚自身の活力の有無を観察してください。人工授精の方は、精液採取時に活力・精子数・奇形率等をチェックしてください。自然交配の方は、十分な時間交尾をしているか観察し、短い場合は(他の雄豚で)もう一度交尾をさせる等、工夫をしてください。
昼と夜、また日によっての温度差が大きい季節でもあります。長い時間体を冷やしてしまうと、体調を崩す原因となります。繁殖雌では流産につながりますので、気温の変化に注意をして、カーテン等で豚舎内の温度を調整し、体に直接風が当たるのを防いでください。
秋はハエが多く発生します。発生源の清掃が一番ですので、いつもにも増してふん等が豚舎内に残っていないかチェックしてください。発生してしまったら、補虫マット・リボン等で捕まえるか、殺虫剤で駆除します。殺虫剤を使う場合は、薬剤を直接豚体にはかけず、また豚が口を付ける部分にもかからないように注意してください。出荷が近い豚のいるエリアを避けるのも一手と思われます。ハエは、朝晩は天井や屋根にとまっている習性があるので、その時、その部分に散布するのが効果的です。
冬期に向けての豚舎のチェックも早めに行いましょう。
カーテンがちゃんと動くか、破れや隙間はないか確認してください。
また豚舎内のすきま風も大敵です。戸の内側に張るカーテン、スノコ下の吹き込み口やスクレーパーの開口部など風が入るところに垂らしてある麻布をチェックして、今のうちから準備を始めておきましょう。 |
乾乳期のポイント(平成18年5月)
(1)ボディコンディションスコア(BCS)
3.0〜3.5が望ましいく、4.0以上は分娩前後の事故に繋がる可能性が高いので注意が必要です。オーバーコンディションを直すために乾乳中にエサを減量してBCSを下げることは、なお悪い結果を招くことになりますので 泌乳中から十分な観察とコンディション作りが要求されます。
妊娠期間の後期2ケ月は、胎児と子宮の重量が2倍になることを考慮すると、飼料は分娩予定日の3週間前より増量を図ることが重要で、前産次の乳量を考えてリードフィーディングを進め、分娩直前には4〜5kg/日の濃厚飼料が必要です。
(2)乾物摂取量(DMI)
DMIの不足は、簡単に言えば満足感の欠如であり、牛の体内ではインシュリンを始めとする各種ホルモンが生理的機能を満足に発揮できない状態と言えます。特に分娩末期に水分含量の多い給餌を続けると、DMI不足は激化します。体重650kgでBCS3.25のDM要求量は約14.5kgとなりますので、1頭ごとに給与状況を確認しましょう。
(3)乳房炎の確認
乾乳準備中は、乳房炎治療には最適であり、乳汁中の細菌の有無、細菌の種類、有効な抗生物質の検索を家畜保健衛生所に依頼しましょう。 |
「鶏卵の安全・安心」について(平成18年3月)
近年、「食の安全・安心」に対する消費者の関心が高まっています。生産者には安全性を確保する責任があり、多くの農業者が真面目にその努力をしています。しかしその“安全”を消費者が大丈夫と感じなければ、“安心”にはつながらないのです。ひとたび生産現場で安全性に関する問題が発生してしまうと、信頼回復が難しくなるというのが食品の特徴です。従って、生産現場つまり養鶏場での安全性の確保が非常に重要となります。
食品の安全性に対する消費者の心配事は、食品添加物と農薬の残留が上位にきます。他には、異物の混入、寄生虫、細菌、食物アレルギー、残留抗生物質・ワクチン、容器・包装成分の溶出、遺伝子組み換え食品、放射線照射食品等があります。
農薬の残留については、食品衛生法により残留基準が設定されています。「残留基準の設定されていない農薬」が残留する食品の流通を禁止することをポジティブリスト制といい、約600品目がポジティブリスト化される予定です。畜産に関係するホルモン剤・抗生物質・合成抗菌剤・寄生虫駆除剤等も約200品目がポジティブリスト化される予定です。
これらの消費者の心配事にも対応できるよう、自分の養鶏場ではどの薬剤をいつ・どれくらい使ったか、どのような飼養管理をしたか、きちんと情報を公開していく姿勢が大切です。そのためにも日々の飼養管理に関して記録に残しておく必要があります。情報の公開は、養鶏農家の日々の努力を消費者に伝え、消費者の意見を対策や活動に反映させるとことにもつながります。
生産や経営の技術のみではなく、生産物の安全性に関する配慮がより重要となってきました。簡単に言えば、食の安全に関する基準を守って安全を確保したうえで、「消費者が嫌だと感じることはやってはいけない」ということですが、消費者の“安心”を得るためには、地道な積み重ねが今後とも重要です。 |
経営改善には経営分析が必要です(平成18年1月)
新たな年が始まり、今年も目標を持った農業経営に取り組み始めたことと思います。昨年の経営状況の分析をすることも今後の経営には必要なことです。
分析によって、(1)経営成績を評価し改善要点を知る、(2)財政状況を把握する、(3)同業者と比較し自分の経営レベルを知る等のことができます。
これらの分析は、貸借対照表、損益計算書などの会計資料を基にして行うものですので、会計資料が作成されていることが前提となります。
分析は、収益性、生産性、損益分岐点分析、成長性、安全性などについて行います。
収益性とは、企業が利益を確保することのできる力を意味します。(1)企業の利益獲得能力の優れた点を解明して、それを伸ばし、さらに収益性を増加すること。(2)利益獲得能力の弱点を見つけて、それを改善して収益性の向上を狙うことを目指します。資本利益率、資本回転率、売上高利益率などが指標となります。
生産性とは、人または設備などの単位当たりの稼ぎ高を意味します。労働生産性、設備生産性などが指標となります。
損益分岐点分析は、損益分岐点を用いて、企業の収益性を診断します。
成長性とは、企業の成長度合いを表わすものです。指標として、対前年売上高比率などが用いられます。
安全性とは、企業の資金余裕度を意味します。流動性、資本調達の健全性、収支の健全性について分析します。流動性の指標としては、当座比率などが用いられます。
経営診断を実施しましょう。 |
冬期の豚舎管理について(平成17年12月)
冬期の豚舎管理は、夏期と同様に難しくかつ重要なので、再度確認しておきたいと思います。
冬期は豚舎内の温度の確保を重視するあまり、換気が不足しがちになります。そうすると、豚舎内は暖かいもののホコリっぽく、病原菌も多くなり、呼吸器病発生の危険性も高まります。
呼吸器病を予防するためにも、外気温や気候を考えた換気に心がけましょう。やはり昔から言われているとおり、天気が良く暖かい昼間にカーテン等を明け、夕方冷えてくる前に閉じるという方法が一番であると思われます。
また換気とあわせて、豚舎内のすきま風対策は重要なポイントです。肥育豚がどこか一ヶ所に重なり合って寝てていたら注意信号です。スノコ式豚舎で下から吹き上げてくる風や、豚房に入り込むすきま風は要注意です。粘膜を乾燥させたり、腹を冷やしたりとよいことは何もありません。戸の内側にカーテンを張る、スノコ下の吹き込み口など風が入るところに麻袋を垂らす等、今の時期にチェックをし、対策を講じておきましょう。 |
経済効果の高い後継牛を確保しよう(平成17年10月)
1 乳牛の能力は育成時代に、大勢が決まります
乳牛のもつ能力を充分に発揮させるには、子牛の育成が最も大切です。すくすくと充分な発育をした乳牛は、牛乳を多く生産します。
子牛の発育は、12ヵ月までに、体高で85%、胸囲で80%が完成します。特に生後7〜8ヵ月までの育成が、乳牛の一生を左右する大切な時期ですから、万全を期して充分な管理をすることが必要です。
2 分娩場所は清潔に、乾燥保温に注意します
分娩時の注意点として
・口のまわりの胎膜や粘液を除き、乾いた清潔な布で拭きます。特に厳寒期には迅速にします。
・母牛が初生子牛をなめることは、乾かすことのほかに呼吸開始を助け、循環機能をよくします。
・独房に移し、敷きわらを充分いれ、すきま風の入らぬようにします。
3 初乳はできるだけ早く、充分に飲ませます
・初乳はあらゆる栄養素の含有率が高く免疫抗体を含有し、胎便を排泄させる作用もあります。
・初生子牛は最初の数時間は母牛からの抗体蛋白を吸収する能力がありますが、24時間で消失します。
・分娩後30分以内に初乳を搾り、少量の初乳を飲ませます。遅くても分娩後4時間以内に1.0〜1.2kgを飲せます。
4 哺乳は定時、定温を守り、体重の10%が適量です
・初乳や牛乳の哺乳温度は、一定(35℃前後)にすることが重要です。
・牛乳や代用乳の液状飼料の1日の給与量は、体重の8〜10%にすることが、固形飼料の食い込みを増加させるために必要です。
5 幼牛時代から自由飲水させます
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高能力の家畜も環境次第では並以下に!(平成17年8月)
みなさんの飼っている家畜は、持てる能力をフルに発揮していますか?「高能力を期待していたのに、思いのほかパッとしない。いっそのこと廃用にしようかな・・・。」でも、ちょっと待って! 家畜の能力を疑う前に、飼養環境をチェックしてみませんか?。家畜は私たち人間と違って、居心地が悪くても、あてがわれた環境の中で生活するしかありません。しかし、その影響は生産性の低下だけではなく、家畜自身の損耗もしくは経済寿命の短縮を招く場合さえあります。環境改善は、出費の割に効果が見えにくいので後回しにされがちですが、的さえ得ていれば少しの改善で期待以上の結果がもたらされます。いま一度、次の項目がクリアできているかどうか、家畜の視点で確認してみて下さい。
・新鮮な水が好きなときに 好きなだけ飲める
・換気が良く、体感上夏に 涼しく冬は暖かい
・休息場所の床が乾いてお り、十分なクッション性 がある
・家畜の日・月齢に応じた スペースが確保されてい る
諸外国では家畜福祉という概念もあり、単位面積当たりの飼育可能頭羽数が決められている場合もあります。日本では国土が少なく地価も高いという事情があり、畜産事業に使える土地面積がどうしても限られてしまいます。また、実際は個々の経営によって立地、作業上の制約があるのも事実です。しかし、このような問題点は少しずつ改善していかなくては、高能力を引き出す環境には結びつきません。
みなさんの飼っている家畜たちは、今の環境に満足していると思いますか? |
堆肥を野菜農家などに販売する場合は届出が必要です。(平成17年6月)
家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律の施行に伴って管理施設(ふん処理施設等)が設置され堆肥の生産が増加してきました。
堆肥は肥料取締法で特殊肥料に位置づけられていますので、販売するには、特殊肥料生産業者と肥料販売業務開始を神奈川県知事に届け出なければなりません。
特殊肥料生産業者の届出をするには、次のような分析成分値が必要です。
牛ふん堆肥:窒素、りん酸、加里、有機炭素、水分
豚ふん堆肥:窒素、りん酸、加里、有機炭素、水分、銅、亜鉛
鶏ふん堆肥:窒素、りん酸、加里、有機炭素、水分、亜鉛
※石灰を使用している場合は、石灰の分析も必要です。
堆肥の成分分析は、平成16年度までは神奈川県肥飼料検査所で行っていましたが平成17年4月からは民間の分析機関で対応していただくこととなりました。
また、設置された管理施設は家畜排せつ物法の管理基準に沿った方法で管理することになっています。
管理方法の基準
(1)家畜排せつ物は管理施設で管理すること。
(2)管理施設の定期的点検を行なうこと。
(3)管理施設の床、覆い、側壁または槽に破損がある時は遅滞なく修繕を行なうこと。
(4)送風装置等を設置している場合は、装置の維持管理を適切に行なうこと。
(5)排せつ物の年間発生量、処理の方法及び処理方法別の数量を記録すること。
小規模な畜産農家については管理基準は適用されませんが、家畜排せつ物を適正に管理し環境問題の発生を防止することの重要性は変わりません。 |