畜産農家向け
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| 豚 |
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| Q8 季節の変わり目となりましたが、養豚の管理でこの時期に行っておくことを再確認したいのですが。(H20年9月) <A8> 今年の夏も暑かったですね。人間も辛かったですが、豚にも非常に厳しい夏だったと思います。夏場に飼料摂取量が減少し、エネルギーやミネラル・ビタミンが不足していたことも考えられます。涼しくなって急に飼料を多く食べ出す時期でもあり、よく観察をして足りないものを補給して回復を図り、かつ過肥にしないよう管理を強化してください。 夏の暑さは繁殖性に大きく影響します。雄などは、暑熱で精巣がダメージを受けると、回復に3ヶ月かかるとも言われています。もちろん飼養管理には十分注意されていたと思いますが、万全を期すために精液のチェック、精子数・活力等を確認してから供用してください。 気温が低い日があったり、1日のうちの温度格差が大きくなってきますので、朝・晩の温度確保に注意してください。いざという時にカーテン等が動かないとか、風の遮蔽用の板等が足りないということの無いように、動作や枚数の確認、破損の修繕等を今の内にしておきましょう。その際に、カーテンや梁(はり)や桟(さん)などに積もったホコリも落としておきましょう。乾燥した時期にホコリが多いと、豚舎内の空気が悪い状態になってしまいますので、ホコリの総量を減らしておきましょう。 温度管理とともに換気も大切です。カーテンを閉めた際に、豚舎内で特に空気がよどんでいるところ、アンモニア臭を強く感じるところは原因をチェックし、対策を立てておきましょう。 換気も大切ですが、すきま風やすのこ床から吹き上がってくる風は、換気ではなく大きく悪い影響を与えます。寒くなる前に、豚舎内の風の流れを確認するとともに、スクレーパーの開口部からの風を遮蔽するための、麻布やビニール等を準備しておきましょう。 Q7 飼料価格の高騰対策として、養豚経営においてはどのような取り組みをしたらよいのでしょうか?(H20年6月) <A7> 飼料コストの増大に対処するために、更なる生産コストの削減や生産性向上が必要となります。そのため、まず現状の経営状況を再確認して改善が必要となる課題をチェックし、ポイントを絞り実現可能な具体的な対策を立てて、実践していく必要があります。 1.記帳・記録の整理や飼養管理状況の確認 経営状況を把握・分析するため生産記録が重要 2.生産上の課題をチェック チェック項目(例):母豚1頭あたりの年間出荷頭数・分娩回転率・離乳頭数、出荷日齢、出荷成績、と畜検査成績、飼養環境(保温・換気・密度)、飼養管理(飼料・飲水・移動・群編成)、疾病発生状況、ワクチンプログラム、母豚の更新等 3.改善ポイントを絞り込む 飼養衛生管理の改善を主体に課題を整理 4.改善に取り組む具体的な数値目標の設定 数値目標(例):母豚1頭あたりの平均年間出荷頭数の増加、分娩回転率の向上、出荷枝肉重量の増加、事故率の低減等 5.改善の実行 取り組み後の成績と比較、改善点の定着をはかる 飼料価格の高騰が続くなか、生産性向上の努力だけでは限界がありますので、飼養衛生管理等の技術対策のほか、経営規模や施設の見直し、農業制度資金や支援事業の活用なども含め、関係機関や団体と連携し一体となった取り組みを進めてください。 Q6 初乳を飲ませるのに分割授乳がよいといわれますが、どのような方法でしょう。(H19年9月) <A6> ご承知のとおり、病気に対する抵抗力がほとんど無い、生まれたばかりの子豚に初乳を飲ませるのは、母豚からの移行抗体を与える重要な作業です。初乳は腸管から吸収されますが、24時間以内に与えないと吸収率が落ちてしまいます。体の小さい豚は大きい豚・元気な豚に おされて、十分に初乳が飲めない場合が生じ、後々の成長に大きく影響してしまいます。そこで、すべての産子に均等に初乳を飲ませるために実施していただきたいのが分割授乳です。 まずコンテナや段ボール箱を用意し、そこに大きい子豚を入れます。その間に小さい子豚に初乳を飲ませ、十分に飲んだ頃に大きな子豚を出して初乳を飲ませます。この場合、小さい子豚に初乳を飲ませる時間の目安は、1時間といわれています。夜間に分娩した場合は翌日の朝と夕方、日中に分娩した場合には当日夕方と翌朝に実施します。 ただし、母豚の泌乳能力が低い場合は大きい子豚が飲む量が少なくなる懸念もあるので、観察をしながら実施して下さい。また、生まれたばかりの子豚なので、隔離してあるコンテナ内もきちんと保温する必要があります。 Q5 豚肉の食品として優れている点を、消費者にアピールしたいのですが。(H18年9月) <A5> どの食肉にも言えることですが、良質なタンパク質源です。中でも豚肉は、私たちの体に不可欠でしかも体内で合成できない「必須アミノ酸」を、バランス良く含んでいます。 また、ご飯やパンに含まれる糖質の分解を助け、エネルギーにかえる過程で重要な働きをする「ビタミンB1」を豊富に含みます。 さらに、不飽和脂肪酸である「オレイン酸」も多く含みますが、この「オレイン酸」は悪玉コレステロールが血液中にとどまることを防ぐ働きがあります。 つまり、豚肉は体の代謝を良くする夏バテ防止にぴったりの食品です。豚肉と相性の良いネギ類と組み合わせて調理するなど、他の食材とバランス良く組み合わせて、日々の食事に取り入れていただくよう、消費者にアドバイスすると良いのではないでしょうか。 Q4 「ポジティブリスト制度」が平成18年5月29日から施行されましたが、養豚農家として気をつけなければいけない点はどこですか?(H18年6月) <A4> 食品衛生法に基づき導入される「ポジティブリスト制度」によって、農薬、飼料添加物及び動物用医薬品について、食品中の残留に対する規制の範囲が広がります。これによって動物用医薬品を使用するに当たっての注意事項(休薬期間や使用禁止期間等)が変わります。 豚肉については、「と畜場法」の改正や「生産情報公表JAS」制度が始まったことで、すでに自分が生産する豚への給餌内容や投薬内容の履歴を自身で管理しなければならない状況にあるため、どのような飼料を食べさせ、どのような治療をしたかなどについて正確に記録を行うことなど、これまでと同様に適正な飼養管理に努めることが大切となります。 1.動物用医薬品の添付文書をよく読んで、適正に使用する。 2.投薬中や投薬後の豚・豚舎には表示をし、間違えないようにする。 3.出荷する豚の治療記録を確認する。 4.対象家畜や使用時期が定められた飼料について、これを遵守する。 5.書類や帳簿を保管する。(飼料の購入伝票や給与記録、動物用医薬品の購入記録や使用記録、動物用医薬品指示書や出荷制限期間指示書) この新しい制度を十分理解して、より安全な畜産物の生産を心がけてください。 Q3 伝染疾病防止のポイントを、従事者全員で再確認しておきたいのですが。(H18年1月) <A3> 伝染病の原因となる菌やウイルスを持ち込まないことが第一です。豚の導入、犬・猫・野鳥等の侵入も要因ですが、畜舎へ出入りする頻度が高い人や車両を管理することが重要です。 現状でも農場への出入りを制限していることと思いますが、農場でも長靴や被服を用意し、外部の人を農場に入れる際には着替えをしてもらいます。その際には、他にどこを訪問しているかの確認もしましょう。 車両は、農場に入る前に消毒をし、必要以上に奥に入れないことです。飼料搬入や出荷の際はどうしても農場内に入りますが、なるべく農場施設や人・豚に接触しないルートを再検討し、可能な限り改善をしてください。 「家畜伝染病防止のため立ち入り禁止」等と表示する他に、農場に来た人によく説明をする等、衛生対策について十分に理解していない方々の意識を高める必要があります。 Q2 豚肉におけるトレーサビリティシステムの導入の可能性について教えて下さい。(H17年9月) <A2> 消費者の安心・安全への関心が高まっていることから、豚肉においても流通業界ではトレーサビリティ(生産履歴情報追跡可能)システムへの取り組みが始まっています。昨年秋からは秋田県のJA系列の農場で全国に先駆けて、このシステムの本格的運用が始まりました。 このシステムの開発当時は、ICタグの脱落や読取り機の性能などが問題とされましたが、最近ではこれらが大幅に改善され、実用段階となってきました。本県でこのシステムを導入するには、農場、食肉センター、ミートパッカー、小売店等での一体的な情報の管理が必要となります。 生産サイドでの導入に際しては基本情報としてはJAS法で規定された8項目を主体とし、出荷情報については県内食肉センターの現況では、ロット毎の情報管理が良いと思われます。県内養豚農家でも、このシステム導入を検討しており、今後、大消費地を抱える本県では、消費者に豚肉の安心を担保する有効な先進技術として普及が進むものと思われます。 Q1 新しい系統豚「ユメカナエル」の特徴について教えてください。(H17年6月) <A1> 「ユメカナエル」は神奈川県畜産技術センターで平成7年度から8年間かけて系統造成を行い、平成14年に完成したランドレース種の系統豚で、15年度から供給を開始しています。平成3年に完成した大ヨークシャー種「カナガワヨーク」に続く、神奈川県で造成した2つ目の系統豚です。 「ユメカナエル」は前足首の太さ(管囲)を指標として改良を進め、連産に耐えられる骨格のしっかりした強健性に富んだ豚です。体の長さ・深み・幅もあり、体型的にも優れています。また繁殖性にも優れており、子豚の育成率は94.2%と高く、3週齢の子豚平均体重は6.4kgと、発育は良好です。100kg到達日齢は♂152.8日、♀160.7日、DGは♂815.7g、♀772.7g(ロース断面積は♂34.1cm2、♀34.2cm2)という産肉成績を持っています。 産肉性の高いカナガワヨークの交配相手という視点も含め造成されていますので、二つの系統豚を交配して生まれたF1雌豚は、両方の高い能力を受け継ぎ、肉豚生産に適しています。 両系統とも、(社)神奈川県養豚協会をとおして供給体制が整っていますので、お気軽にご相談ください。 |
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