神奈川県水産総合研究所

相模湾定置網漁海況の2003年下半期の経過と2004年上半期の見通し


2003年下半期の経過

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2003年7〜12月期の相模湾定置水温と黒潮流路

 黒潮はN型の接岸基調で推移した(図1)。沿岸水温は7月から8月にかけて平年よりもかなり低めで推移し(図2)、特に湾奥部においてその傾向が顕著であった。9月以降は平年並み〜やや低めで推移した。10月後半に沖合からの断続的な暖水波及が見られた。
2003年9月1日 相模湾水温(平塚沖)
図1:黒潮流況 2003年9月1日
図2:相模湾定地水温(平塚)
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2003年7〜12月期の定置網漁況

2000〜2003年下半期定置網漁獲量

2000〜2003年の7月から12月までの地区別魚種別定置網漁獲量について上位10種をに示した。

総漁獲量

 今期の総漁獲量は7718tであった。2000年以降で最も漁獲量は多かった。このうち西湘および伊豆は過去4年間で中位の漁獲量であった。湘南および三浦では最も多く、これはカタクチイワシとさば類の大幅な増加による。相模湾全体では、さば類およびカタクチイワシ以外の魚種はむしろ不振であった。

総計地区別水揚げ量総計魚種別水揚げ量

1.さば類

 各地区で3511tが漁獲された。2000-2002年平均の4倍と大きく増加した。

さば類地区別水揚量さば類月別水揚量

2.カタクチイワシ

 湘南および三浦主体に1618tが漁獲され,00-02年平均の6.8倍と大きく増加した。

カタクチイワシ地区別水揚量カタクチイワシ月別水揚量

3.そうだがつお類

 伊豆および西湘主体に584tが漁獲された。マルソウダ主体であった。00-02年平均の7割に減少した。

そうだがつお類地区別水揚量そうだがつお類月別水揚量

4.マアジ

 伊豆および三浦主体に303tが漁獲された。00-02年平均の5割と不振であった。西湘地区では1990年以降の最低であった。

マアジ地区別水揚量マアジ月別水揚量

5.ブリ

 三浦および西湘主体に285tを漁獲した。わかし及びいなだ主体であった。00-02年平均の6割と不振であった。

ブリ地区別水揚量ブリ月別水揚量

6.シイラ

 伊豆および西湘を主体に164tを漁獲した。00-02年平均の3倍と大きく増加した。

シイラ地区別水揚量シイラ月別水揚量

7.スズキ

 金田湾および三浦主体に143tを漁獲した。00―02年平均の2.3倍と大きく増加した。

スズキ地区別水揚量スズキ月別水揚量

8.ヤマトカマス

 伊豆および西湘を主体に133tを漁獲した。00-02年平均の0.76倍と不振であった。

ヤマトカマス地区別水揚量ヤマトカマス月別水揚量

9.イサキ

 西湘,伊豆主体に111tを漁獲した。00―02年平均の0.52倍と不振であった。

イサキ地区別水揚量イサキ月別水揚量

10.ウルメイワシ

 伊豆および西湘主体に99tを漁獲した。00―02年平均の0.53倍と不振であった。

ウルメイワシ地区別水揚量ウルメイワシ月別水揚量

2000〜2003年下半期定置網漁獲量


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2004年上半期の予測

2004年1〜6月期の黒潮流路

 3月前半までN型で推移するが、小蛇行の東進に伴い3月後半にB型となり、4月後半にはC型になる。5月にD型を経てN型となり、次の小蛇行の東進に伴い6月にB型になる。
予想流路1 予想流路2
図3 1〜5月の黒潮流路見通し
図4 6月の黒潮流路見通し

詳細は神奈川県近海海況予報をご覧下さい。

2004年1〜6月期の定置網漁況

1.マアジ

 1歳魚(2003年級群)主体の来遊になる。今期を通じて漁獲されるが主漁期は3〜6月。魚体は17〜20cm程度が主体となろう。漁獲量は伊豆地区が700t、西湘地区が550t、湘南+三浦地区が250t程度と見込まれる。

2.ブリ

 相模湾周辺への来遊水準は少ないと見込まれ、平成16年1〜6月における、伊豆および西湘地区の、ぶり(3歳魚以上)の漁獲は期待できない。わらさ(2歳魚)も前年並みか前年を下回る。

3.さば類

 ゴマサバ1,2歳魚を中心に漁獲される。マサバの漁獲は期待できない。漁獲量は伊豆地区が200t、西湘地区が100t程度と見込まれる。

4.マイワシ

 2歳魚(2002年級群)主体の来遊になると思われる。来遊時期は5〜6月頃が見込まれる。漁獲量(神奈川)は110t程度が見込まれる。
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