定置網漁業を支援する研究

[神奈川県の定置網漁業]

 相模湾は、沖に伊豆諸島を望み、黒潮の恵みを受け、また、水深1000mを超える深さを持つなど、豊かな海洋条件がそろい、回遊魚をはじめとする水産資源に恵まれています。特に定置網漁業は全国有数の規模、内容を誇り、神奈川県の沿岸漁業生産量の約70%を占めています。その歴史は、江戸時代にまで遡り、昭和30年代までは、ブリ漁業で全国にその名を轟かせていました。今日でもアジ、サバ、イワシを中心として、皆様の食卓を彩る魚たちを毎日水揚げして食料の安定供給に貢献しています。
 大型定置網は、網の水深60m、長さ400mに達し、総工費は5億円を超えます。相模湾試験場では、定置網の急潮(早い流れ)や台風等による被害を防止するための対策実験等を進め、県内定置網漁業の安定に貢献しています。
[回流水槽を使った定置網模型実験] 小田原市米神漁場(小田原市漁協)

 漁具実験用の回流水槽としては、日本トップレベルの規模と性能を備えています。定置網の急潮(早い流れ)による被害を防止するための対策実験のほか、生簀網の網成り改良、小型底引き網の稚魚を逃がす改良、さより船曳網の改良実験等も行っています。実物では観察できない海中での様子が良く分かるので、漁具等の改良に大変役立っています。
[漁具の安全管理のための定期的な側張り交換] 定置網の模型実験の様子

 定置網は、長期間海中に敷設するため、命綱である側張りのワイヤーロープを定期的に交換して、漁具の安全管理を行います。
 相模湾試験場では、回流水槽実験や潮流調査等により、ワイヤーロープの寿命を計算し、数年での定期的な交換を推奨しています。
[自航式水中カメラ(R.O.V.)を使った調査] 定期的に行われる側張りの交換作業(小田原市漁協)

 相模湾試験場では、「R.O.V.」を使って、定置網の碇(いかり)やロープ、海中の網の状況、海底の障害物の存在、また、台風や急潮(早い流れ)による被害状況などの定置網安全対策調査を行っています。
定置網の真下で確認された岩石


定置網技術開発  蓄養水面有効活用  ROVを活用した調査

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