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平成20年下半期の漁況経過と平成21年上半期の漁況の見通し
「協議機関」
神奈川県水産技術センター相模湾試験場
神奈川県水産技術センター
静岡県水産技術研究所伊豆分場


下半期(7〜12月)の漁況経過

概要:全般的に好調。さば類、マアジ、マイワシ主体であった

 表1に平成20年下半期における神奈川県及び伊豆半島東岸(西湘地区、湘南地区、三浦地区、金田湾地区、伊豆地区)の定置網漁獲量を示した。

 
総漁獲量は11,031トンであり、平年をやや上回った(1.3倍)。最も多く漁獲されたものはさば類であり、平年の1.3倍だった。次いでマアジ、マイワシがそれぞれ平年の2.8倍だった。ブリは、銘柄ぶり、わらさ、いなだ、わかしでそれぞれ平年を上回り、全体としては平年の2倍だった。カタクチイワシは平年の0.5倍と不振だった。


 表1 平成20年下半期の神奈川県及び伊豆半島東岸の定置網漁獲量





 表2に平成20年下半期の西湘地区の定置網漁獲量を示した。

 西湘地区の総漁獲量は3,252トンであり、平年を上回った(1.8倍)。最も多く漁獲されたのはさば類であり平年の1.8倍と好漁であった。次いでマアジは平年を大きく上回り(5倍)、記録的大漁となった。マルソウダは平年並みだった。ヤマトカマスは平年の2.7倍となる194トンを漁獲し、マイワシは平年の2.6倍となる160トンとそれぞれ好調だった。ブリは、銘柄ぶり(1.8倍)、わらさ(2.2倍)、いなだ(1.3倍)、わかし(1.4倍)でそれぞれ平年を上回った。

 表2 平成20年下半期西湘地区の定置網漁獲量




 
 表3に平成20年下半期の湘南地区の定置網漁獲量を示した。

 
湘南地区の総漁獲量は2,983トンであり、平年並みだった(1.1倍)。最も多く漁獲されたものはさば類であり、平年並みの1,261トンを漁獲した。次いで多く漁獲されたマイワシは平年の3.3倍となる486トンを漁獲した。カタクチイワシは平年の0.4倍となる426トンにとどまった。ブリは平年の2.3倍となる174トンを漁獲し、特に銘柄わかしが好調だった(2.5倍)。マアジは173トン(2.8倍)を漁獲し好調だった。


 表3 平成20年下半期湘南地区の定置網漁獲量 





 表4に平成20年下半期三浦地区の定置網漁獲量を示した。

 三浦地区
の総漁獲量は2,304トンであり、平年を上回った(1.4倍)。最も多く漁獲されたものはさば類で平年の1.4倍となる913トンを漁獲した。次いで漁獲量が多かったのがマイワシで平年を大きく上回った(3.2倍)。ブリも平年を上回り(2.3倍)、特に銘柄ぶりが好調だった。マアジは平年を上回った(1.9倍)。カタクチイワシは81トンで不振だった(0.3倍)。その他、ウルメイワシ(2.1倍)、シイラ(2倍)が平年を上回り、アカカマス(1.2倍)、マルソウダ(1.1倍)が平年並み、スズキは平年を下回った(0.5倍)。

 表4 平成20年下半期三浦地区の定置網漁獲量





 表5に平成20年下半期金田湾地区の定置網漁獲量を示した。

 金田湾地区の総漁獲量は105トンであり、平年並みであった。最も多く漁獲されたものはさば類であり、平年を上回った(2倍)。次いでスズキは平年を下回り(0.4倍)、タチウオは平年並みだった(1.1倍)。マアジ、マイワシは平年を上回った。その他、チダイ(59倍)、ヤマトカマス(2.8倍)、カンパチ(15倍)、マルアジ(15.7倍)が平年を上回った。

 表5 平成20年下半期金田湾地区の定置網漁獲量





 表6に平成20年下半期伊豆地区の定置網漁獲量を示した

 伊豆地区の総漁獲量は2,387トンであり、平年の1.2倍だった。最も多く漁獲されたのはさば類であり、平年並みだった(1.1倍)。次いでマアジは平年の2.2倍と好調だった。マルソウダは平年を下回り(0.7倍)、カタクチイワシは平年を上回った(3.2倍)。ブリは平年の1.8倍となる120トンを漁獲し、特に銘柄わらさは平年の6倍と好調だった。その他、ヤマトカマス、ムツが平年を上回った。

 表6 平成20年下半期伊豆地区の定置網漁獲量


平成21年上半期(1〜6月)の漁況の見通し

ブリ
 伊豆・西湘地区の銘柄ぶりの漁獲量は前年(伊豆・西湘地区計74.8トン)を下回る50トン前後と予測される。銘柄わらさは2007年級群の0歳及び1歳時の漁獲傾向から前年(伊豆・西湘地区計46.5トン)を上回る。

マアジ
 予測対象となる1歳魚は、例年3〜6月にかけて漁獲の主体となる。西湘地区におけるn年の1〜6月期マアジ漁獲量は(n-1)年の年間じんだ漁獲量と正の相関がみられる。2008年の年間じんだ漁獲量は極めて高水準であったこと、下半期は0歳魚を主体に506トンを漁獲したことから、2009年1〜6月は1歳魚の来遊水準が高くなると考えられる。2008年の年間じんだ漁獲量は100トンであり、2009年1〜6月は回帰式をもとにすれば前年を上回る1,100トンと見積もられた。
 2歳魚については予測に関する知見が不足しているが、近年安定して一定程度の漁獲が見られている。2008年における1歳魚(2007年級群)の来遊水準は低かったが、近年の漁獲状況を考慮すると2009年にも2歳魚(2007年級群)が一定程度漁獲されると考えられるため、西湘地区では1100トン以上の漁獲が見込まれる。
 また、西湘地区との漁獲割合から、湘南地区で150トン、三浦地区で150トンの漁獲が見込まれる。

さば類
 伊豆東岸大型定置網8カ統における2008年のさばっこ漁獲量及び下半期さば類漁獲量との相関から予測。
 ゴマサバ2歳魚を中心に漁獲され、マサバも混じる。伊豆東岸地区のさば類漁獲量は250トン程度、相模湾全体でも350〜400トン程度と予測。

マイワシ
 漁獲の中心となる1歳魚の太平洋系群の資源水準は低いと考えられるため、上半期の漁獲量は低調であった前年同期と同程度の50トン程度。ただし、2月の大漁(西湘地区で約150トン)を除いて。

カタクチイワシ
 2008年10月以降の相模湾における未成魚の漁獲量が少ないことから、低調であった前年同期(2,052トン)と同程度の2000トン前後。

※魚種毎に予測の表現,対象地区などが異なります。



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