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2005年9月作成

リンゴペクチン(ジャム用)

材料 作り方 農産物の上手な利用法の表紙
作り方のアドバイス

★リンゴの水洗とトリミング

 リンゴは表面の汚れを除くために水洗いします。 洗剤を使う必要はありませんが、表面の汚れはなるべくきれいに洗い落としてください。

写真:リンゴを水で洗う
写真:リンゴを軽くこすり洗いする
 リンゴは皮も芯の部分も全て使ってもよいですし、取り除いてもかまいません。 皮や種に含まれる色素で出来上がりペクチン液の色が変わります。 ペクチン液に色が付くほうがよい、あるいは色が付いてもかまわないなら、作業上の工程を簡素にし、ペクチン液の収量も多くなるので、皮や芯の部分を除かずに、全部を使ってください。

写真:リンゴは皮も芯も使う
写真:リンゴは皮、芯をつけたまま5o厚に切る
 リンゴ表面のキズは特に問題はないのですが、傷んで褐変していたり、腐敗しているようなところがあるなら、きれいに取り除いてください。

写真:リンゴのキズ
写真:リンゴのキズの部分を取り除く

★リンゴのカット

 リンゴは適当な大きさに切ればよいのですが、小さく切った方がリンゴのカタマリの中心部への加熱とクエン酸の浸透もよいので、5o厚くらいに薄く切ってください。 丸ごと切ってもよいですが、丸いと安定が悪いので、縦半分あるいは四つ割りにしてから薄切りにします。
 切ったら直ぐに鍋に入れ、水を入れてください。 長い時間、空気に曝すとリンゴの切り口が酸化され、褐色になってしまいます。

写真:5o厚に切ったリンゴ
写真:5o厚に切ったリンゴはすぐに鍋に入れる

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★リンゴの保存

 リンゴは果物の中でも長期保存しやすいものです。 傷が無いリンゴならば、低温で湿度を保てる環境におけば長く保存することができます。 低温といっても10℃〜5℃くらいの温度では数ヶ月の期間の保存は困難ですが、ポリエチレンの袋で包装し、0℃の冷蔵庫に保管すると数ヶ月の保存が可能です。
 しかし、ペクチン抽出用に切断したリンゴは0℃においても長くは保存できません。 切断したリンゴを保存するのは冷凍するのが簡単です。 ポリエチレン袋にいれ、袋を閉じ、冷凍保存してください。 ポリエチレン袋には中に入っているリンゴの情報を書いてください。 冷凍保存するときでも冷凍保存温度が何度になっているかに注意する必要があります。 家庭用の冷凍庫では温度がそれほど低くなく、また、温度の振れが大きいので、リンゴの品質変化が徐々に進行するので、できるだけ早く使ってください。

写真:切ったリンゴをポリエチレン袋に入れて封をする
写真:ポリエチレン袋にリンゴの情報を書く

★クエン酸

 鍋の水にはクエン酸を加えてください。 ペクチンを抽出するには酸性にする必要があります。クエン酸は食品添加物用のクエン酸を使ってください。
 クエン酸でなくてもレモン果汁やカンキツ酢でもかまいません。 クエン酸5g相当のレモン果汁やカンキツ酢を加えてください。 レモン果汁ならば5〜6%のクエン酸を含んでいるので、100ml程度を加えればよいでしょう。

写真:クエン酸(食品添加物)

★加熱

 加熱は水分を蒸発させるために行うのではありません。 グラグラと勢い良く沸騰させる必要はありません。 勢い良く沸騰を続けると水分がドンドン蒸発して、水が少なくなってしまいます。 軽い沸騰状態が続けばよいのですから、火力を調節してください。
 アルミホイルでフタをして、水分が蒸発するのを防いでください。 アルミホイルは上に置くだけでは飛んでしまいますので、鍋の縁に巻き込むように布巾で押さえてください。

写真:鍋にフタをして加熱
写真:アルミホイルは鍋にのせ、縁を押さえる

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★煮汁の濾過

 ガーゼのような目の粗い布ではリンゴの繊維質、パルプまで濾液の方へ出て行ってしまいます。 リンゴの繊維質を濾液に出さないようにするため、目の詰まった布巾を二枚重ねにして濾過します。
 受け容器の上にザルやストレーナーをおき、その上に布巾を敷き、煮汁と煮えたリンゴを注ぎ込みます。 煮汁はスーッと抜け、煮えたリンゴが布巾の上に残ります。
 煮えたリンゴにもたっぷりの煮汁が含まれているので、これを搾り出しますが、火傷をしないように気をつけてください。 耐熱ゴム手袋があれば、手袋をして、リンゴを布巾の中に包み込み、飛び出さないように包み込んだ上部を握りしめ、丸く膨らんだフキンをギューッと絞り込んでいきます。 煮汁がジワッと流れ出てきます。 この時、揉みだすように絞り込むと繊維質が布巾の目を抜けて出てきます。 繊維質が入るとペクチンゼリーが濁ってしまうので、揉みだすようなことは絶対にしないでください。

写真:布巾を敷いたストレーナー
写真:布巾をゆっくりと絞る

★ペクチン液の検定

 リンゴから抽出したペクチン液はどのくらいのペクチンを含んでいるか、調べなければなりません。 ペクチン液200mlに砂糖200gを鍋に入れ、加熱します。 加熱して総量が333gになったら、加熱を終え、ビンに詰めます。 そのまま、冷却し、1〜2日おいてゼリー化の程度を観察します。 ビンの中でなめらかなペクチンゼリーを形成していれば、ペクチン液としてそのまま利用できます。 ゼリーが形成されていなければ、ペクチン濃度が薄いので、濃縮して使うようになります。 ゼリーが硬かったり、泡を抱き込んでいるならペクチンが濃いので、希釈して使うか、量を減らして使うようになります。

写真:
写真:

★ペクチン液の保存

 ペクチン液を直ぐに使うなら、問題はないのですが、しばらくは使わず保存をするならばどのくらいの期間保存するかによって冷蔵するか冷凍するか、変わってきます。
 ペクチンはガラクチュロン酸という糖類が長くつながった構造をもっているので、酸性のもとで長くおくとペクチンが加水分解されてしまいます。 加水分解をうけたペクチンはゼリー化力が落ちてきたり、まったくゼリー化しなくなってしまいます。
 一週間程度なら冷蔵庫に保管すればよいでしょうが、それ以上の期間保存するならば冷凍保存する方がよいでしょう。
 冷蔵・冷凍保管するときはポリエチレン袋の口を完全に封(シール)して保存してください。 完全に封をしないと保管中にペクチン液がこぼれ出て、冷蔵・冷凍庫の内部を汚してしまいます。 ペクチン液を無駄にするだけでなく、冷蔵・冷凍庫を掃除する手間もかかってしまいます。

写真:
写真:


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