神奈川県水産技術センター 内水面試験場

アユのシュードモナスワクチンの開発

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目的 アユのシュードモナス病のワクチンの早期実用化ため、ワクチン研究会の連絡試験行い、ワクチンの評価を行った。
方法 (ア)ワクチンの投与
 人工アユ(平均体重6.2g/尾)を100尾ずつ、200L容のポリエチレン製水槽に収容し、水温20℃で流水飼育を行った。飼育は6月8目から8月5目まで実施した。不活化ワクチン区、アジュバンド711添加区、アジュバンド763添加区、無処理区を設定した。ワクチンは共立商事で作製したもの(菌株FPC941、菌数1.5×1010cfu/mL)を用いた。不活化ワクチン区はアユ1尾当たり、2.25×108cfu腹腔内に投与した。アジュバンド添加区はそれぞれワクチン液とアジュバンドを7対3の容量比で混合した後、アユヘ50μL(菌数2.25×108cfu/尾)投与した、
(イ)攻撃試験
 攻撃試験にはシュードモナス菌株FPC941を用いた。菌液は魚体通過を1回行った後、BHI培地で1回継代し、この菌体を生理食塩水に懸濁させ調整した。試験区を30尾ずつの3群に分け、アユ1尾当たり、1.1×105、1.1×106、1.1×107cfuの3段階蔵量になるように菌液50μLを腹腔内接種した、接種後、2週間のへい死率を比較した。
(ウ)血中抗体価
 ワクチン投与後、4週目ρ7月10日(攻撃試験前)にアユ血清を採取し、シュードモナス菌株FPC941に対する凝集素価をマイクロタイダー法により測定し、血中抗体価とした。試験終了時の8月5目に接種蔵量1.1×105cfuの生残魚について血中抗体価を測定した。
結果 (ア)ワクチンの投与
 ワクチン投与後から攻撃試験前までの4週間に、アユのへい死は発生しなかった。
(イ)攻撃試験
 攻撃試験では、接種蔵量:1.1×106cfu/尾で、711、763アジュバンド添加群の有効率がともに30%以上一となりアジュバンドの添加によるワクチンの効果が認められた。
(ウ)血中抗体価
 攻撃試験前(ワクチン投与後、4週目)の血中抗体価は、ワクチンを投与したすべての試験区で上昇し、ワクチンの投与の効果が認められた。また、攻撃試験(接種蔵量:1.1×105cfu/尾)終了時の生残魚の血中抗体価は、無処理対照群および不活化ワクチン群に比べ、711、763アジュバンド添加群はともに著しく上昇しており、アジュバンドの添加によるワクチンの効果が増強されることが明らかになった。

平成11年度水産用ワクチン推進化事業報告書 平成12年3月日本水産資源保護協会

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