神奈川県水産技術センター 内水面試験場

アユの冷水病

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 冷水病というのは、低水温期に発病することから名づけられた病気で、ギンザケとアユの養殖現場で全国的に流行している病気です。もともとは北米のマス類の病気で、低水温期の稚魚に発生し死亡率が高いことから bacterial coldwater disease と呼ばれていたものです。日本では見られなかった病気でしたが、1990年(平成2年)に東北地方のギンザケから菌が分離され、日本で初めて確認されました。一方、アユでは1987年に徳島県で冷水病菌が確認されています。サケの菌とアユの菌は性質の異なる点があり、由来が異なると考えられています。
 また、ニジマスやフナなどは養魚池での発病が見られ被害が出ています。なお、河川でもオイカワなどから菌が分離され、保菌したアユの放流により冷水病原菌が河川に定着していることが解ってきました。 

 本県では、1994年(H6年)にはじめて確認されて以来、毎年発生しています。

 冷水病の発生比率は全体の30%で最も多く、不明病の大部分も冷水病と考えられるので合わせると全体の50%を占めていおり、最も対策が急がれている病気です。
発生が確認された当初、冷水病の発生は低水温期に限定されていましたが、最近の傾向では夏の水温20℃でも発生が認められ、周年発生し被害を及ぼしています。

 細菌性冷水病(BCWD) Bacterial cold-water disease
 1987年に初めて発生が確認された。その後全国にまん延し、養殖場のみならず河川においても発生して問題となっている。
原因菌はフラボバクテリウム・サイクロフィルム(Flavobacterium psychrophilum)
症状は体表の穴あき、体表や鰭基部の充血、顎や鰭の欠損、鰓や内臓の貧血など。
スルフィソゾールナトリウムを有効成分とする治療薬が市販されている。高水温飼育も有効とされる。放流アユの保菌検査や河川水温を考慮した放流など河川での発生を防ぐ取り組みが行われている。現在、ワクチンの実用化が進められている。

下顎の欠損 体表の穴あき
 下顎の欠損 体表の穴あき

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