カマキリ(アユカケ) Cottus kazika

カマキリ(アユカケ)
秋田県・茨城県以南の本州、四国、九州に分布します。
親魚は秋に川を下り、河口域や沿岸域で産卵します。
ふ化した稚魚は海で成長し、初夏に河川を遡上します。夜行性で稚魚は水生昆虫を主体に食べますが、大きくなると小魚を食べるようになり、全長20pにまで成長します。 
 神奈川県下では最近の記録は非常に少なく、相模川と酒匂川で少数が採集されているに過ぎません。本種はそ上能力が弱いため、小さな堰(せき)や階段式の魚道を越えて上流に行くことが苦手です。県内の主要な河川には堰が多数あるため、生息域がせばめられて絶滅寸前にまで追い込まれてしまったと考えられています。
 福井県では天然記念物に指定され、保護増殖が行われています。
 夜行性なので、懐中電灯を照らしながら、覗き眼鏡を使用して夜間に調査を行っています。昼間の調査では、ほとんど採集できませんが、夜になると浅い瀬やトロに出てきます。ハゼ類と異なり、電灯で照らしても成魚はじっと動かずにいます。

試験場では採集した個体を用いて親魚養成等の飼育試験を行っています。

 形 態
 体は灰かっ色で、黒い帯が、4本 背びれの後方と尾びれ近くにある
 淡水産カジカの仲間では一番大きくなり、最大30cmにもなる
 えらぶたの上方に4本の棘があります。
 
地方名:
 相模川厚木市ではフグタやカワフグ、平塚市ではゲンノウとも呼ばれ、大きいものは塩焼きにして食べたと聞きます。

 あられがこ、かご、がこ(福井県)、たきたろう、ふぐた(神奈川)、あいかぎ、あゆかけ、かまはぜ(静岡県)

名前の由来
 カマキリ(鎌切)
  えらぶたの4つの棘により鎌のように切られることから

 アユカケ(鮎掛)
 えらぶたの棘で鮎をひっかけてたべる(?)ということから

 あられがこ
 晩秋から冬にかけて、あられが降る晩に腹を上に向けて浮かび川を下ることから


 本種は県レッドデータブックでは絶滅危惧種Eである。相模川と酒匂川から採集された。 カマキリは、夜行性なので、カワアナゴと同様に夜間に調査を行った。昼間の調査では、採集できないが、夜になると浅い瀬やトロに出てくる。ハゼ類と異なり、電灯で照らしても成魚はじっと動かずにいるので、採集しやすい。過去の記録が少ないのは、生息する個体数自体が少ないこともあるが、投網を中心にした調査方法にも問題があると思われる。今後は、他の河川でも、夜間調査を実施すれば、新たな生息域が発見できるかも知れない。
 また、過去の調査では、カマキリの採集地点が、相模川の寒川堰下流と酒匂川の飯泉堰下流に限定されていた。これは、河川構造物によって本種の遡上が、妨げられている証拠で、大きな問題である。しかし、近年、県下の数カ所で底生魚も遡上できる魚道が設置されて、1999年には寒川堰の上流で初めて採集された。今後、魚道の設計は、従来のようにアユ等の遊泳力の強いものだけを遡上させるのではなく、カマキリ等の遡上能力の低い底生魚にも配慮することが重要である。
 静岡県では本種の分布調査が進み、最近は18河川において生息が確認されている。本種は河口から海域で産卵し、稚魚は海で生育する。母川回帰性がないとすると、黒潮の状況等の沿岸の海況が、県内のカマキリの出現状況を左右することになる。今後は、県内とその周辺都県の産卵場と稚魚の移動経路を明らかにすることが求められる。




アユカケとカジカ 生息環境により体色が変わります


顔のアップ
正面から見ると、愛きょうがあります。

エサをくわえた
エサの魚をゲット

ルアーにも食いつく
厚木市の井上さんが相模川神川橋下流で釣ったものです
10.5cmもあるルアーにがぶり、

幼魚


カマキリの卵

カマキリのふ化仔魚
(静岡県水産試験場浜名湖分場より提供) 

相模川で発見されたカマキリ カマキリ多数発見 石バケ ふ化観察記録


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