ア ユ Plecoglossus altivelis

  アユは、1846年オランダのシーボルトによって、初めて世界の学界に紹介されました。

ayu_p1あゆ
 


【分布】北海道中部以南。国外では、韓国、中国、台湾等の沿岸に分布します。
奄美大島、沖縄本島に生息するアユは、リュウキュウアユと亜種として分化しています。
また、琵琶湖に陸封されたアユは、コアユとして全国の河川に放流されていますが、最近のmtDNA分析等により川と海を行き来するアユとは遺伝子型が異なる事が解ってきました。また、産卵期(海産アユよりも1ヶ月ほど早い)や卵の大きさ(海産アユよりも小さい)等に違いが見られています。
黄色斑紋
【形態】河川で生活しているアユは、背側は青味がかったオリーブ色で腹側は銀白色ですが、養殖しているものは、背中を除き全体的に銀白色です。
 河川で育ったアユは、死ぬと次第に黄色みを帯びてきますが、放流後間もない魚は銀白色になります。
 なわばりをもつ個体は、胸びれ基部後方にだ円形の黄色班が明りょうになり、あぶらびれの先端がオレンジ色になります。
とりあげると、”スイカ”のような香りがします。


野アユ 尾鰭  サケ科の特徴である あぶらびれ。
 アユ、ワカサギにもあります
あぶらびれ
 
 ひれですが、軟条(筋みたいもの)はありません。



さびアユ 産卵期になると、”サビアユ”と呼ばれ、全体的に黒ずみ、ヒレが長くなります。
雄は体表がざらざらした感じになります。


【アユの生態】

 春先(神奈川県では3月上旬から5月上旬、ピークは4月)に海から川に
そ上します。
このそ上時期は海の水温と川の水温が同じになる時期です。
 そ上期のアユは体長7〜8cmで、成長の良いものから順に川へ上っていきます。

はみあとそ上したアユは群れで上流へと向かいますが、次第に分散していきます。
やや大きめの石に付いた付着藻類(緑藻、らん藻等)を、くし状歯でこそげ取るようにしてたべます。
”アユの口”  アユの食性
この時のたべあとが”あみあと”で、アユの大きさや数を把握する目処となります。
 河川に定着してくると、比較的大きな石を中心になわばりを形成するようになります。
なわばりの大きさは1m2と言われますが、石の配置状況やアユの大きさ等により変化します。
なわばりを作ったアユは、他のアユに比べ成長が良く、なわばり内に進入する他のアユを体当たりで追い払います。 この習性を利用したのが”友釣り”であす。
アユの密度が高くなると、なわばりを維持できなくなり群れアユと称し、群れで餌をとるようになります。
近年このなわばりを作らずいつまでもアユが群れているとの声が釣り人から多く聞かれます。
 アユの漁法としては、代表的な友釣が酒匂川のほぼ全域、中津川中・上流、相模川上流域が友釣り専用区として利用されています。
この他の解禁初期のドブ釣りや毛針流し釣り、エサ釣り(早川で盛ん)のほかたくさんの掛け針の付いた仕掛けでアユを引っかけるコロガシ釣りがあります。 

 秋、大水の出た後などに、アユは川を下り産卵行動に入ります。(アユの産卵)


卵は、15〜20℃で約2週間でふ化します。 (アユのふ化)
    アユのふ化観察記録へ

 アユは、孵化直後から浸透圧調整のための塩類細胞が備わっており、すぐに海洋生活になることが出来ます。


池を泳ぐ鮎 アユは養殖も盛んです。




呼び名
 標準和名は”アユ”で、広く使われ、”アイ”など地方名はまれです。
しかし、当て字は多く、鮎のほかに安由、香魚、年魚、王魚、細鱗魚、黄頬魚、国栖魚、渓鰮魚(谷川のイワシ)、銀口魚等があります。

 神奈川県下では、釣りの対象魚として重要な位置を占めています。相模川や酒匂川をはじめとする各河川は、いずれもアユ釣りの人々で賑わいます。このため、人工的に種苗生産した稚魚等の放流も行われています

神奈川県の放流河川

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