神奈川県水産技術センター 内水面試験場

アユの資源研究

 > アユの資源研究  研究成果 
神奈川県におけるアユの生物生産と適正資源量の検討(PDF)  早川のアユ資源量は、天然遡上により大きく左右される。重量生息密度と成長率には負の相関となる「密度効果」が見られ天然遡上が多い年には過度の放流は不要であることが示された。環境収容力Kと尾数は、6月は概ね150g/uと7.5〜10尾/u、6〜9月では120g/uと4〜6尾/uで、最大の生物生産を得る生息密度はK/2から漁期初期は75g/uと4〜5尾/u、漁期平均では60g/uと2〜3尾/uと推定された。
 早川河川漁協では4〜6月に種苗放流を行い、漁期中の成魚放流は行っていないので、漁期初期6月の重量生息密度から得た値が放流量の目標として使用しやすいだろう。
相模川におけるアユの資源生態  海産アユ資源の増大と回帰率の向上を図るため、各回遊段階の阻害要因を明らかにすることを目的として、調査、資料の検討を行った。
 降下量と採捕量、採捕量と遡上量が正比例することから、降下量の増大を図ることが、資源量と遡上量の増大に寄与と思われた。それには、産卵場の保全、造成を図るとともに、降下量に影響を及ぼしていると考えられる河川流量を維持する必要があるだろう。採捕量(資源量)、遡上量及び遡上期の河川流量の関係から、流量が遡上に影響を及ぼしていることが示唆されので、遡上時期の河川流量の維持が重要であると考えられた。
アユのそ上に及ぼす環境要因 過去5年間のビデオによる遡上アユの計数結果より、アユは特定の日にまとまって遡上する傾向が見られた。この大量に遡上する日は各年とも数日みられ、遡上数の多い順に集計するとわずか3日分で、全体の81.4〜97.2%を占めていた。河川水温が次第に暖められ、海水温と同じ水温になる日に遡上するケースが多く見られていた。特に河川水温の上昇期に多く上る傾向があった。
 寒川堰下流放水量が増えた後に遡上する傾向が見られた。放水量は、降雨の後増える傾向がありアユの遡上期の降雨はアユの遡上を促す要因として重要な意味を持つことが伺えた
相模川におけるアユ降下仔魚量の推定(PDF)  相模川における、アユ降下仔魚量推定の精度を高めるため、採集時間間隔、採集ネットの設置位置、採集時間帯について検討した。
 相模川の神川橋下流では、17:00〜5:00の夜間に70%以上の仔魚が降下する。また、23:00〜5:00に概ね60%以上の仔魚が降下している。
相模川におけるアユ仔魚の降下生態(PDF)  1999年から2000年にかけて、相模川におけるアユ仔魚の降下生態を調べた。
アユ仔魚の降下時期は、10月中旬〜11月上旬で11月上旬がピークであった。1985年〜1987年には11月下旬から12月上旬が盛期であったことから約1ヶ月降下時期が早まっていた。
相模川の仔アユ降下量  仔魚降下の盛期は10月下旬から11月中旬であったと推定される。例年に比べ12月後半における採捕尾数が多いのは今年度の特徴である。平成10年度の仔アユ降下量は約4,500万尾と推定された。(H9:約70万尾)
 降下数は19時頃から増加し、23時頃にピーク示したのち7時までに急速に減少した。過去の調査と比較てもほぼ例年同様の傾向であった。
相模川における仔アユの降下と減耗1  仔アユの降下生態を明らかにするため、アリザリンコンプレクソンにより標識した仔アユを放流し、河川内での仔アユの降下時間及び減耗に関する調査を実施しました。
相模川における仔アユの降下と減耗  仔アユ降下時の減耗要因の一つと考えられる取水堰の運用方法により、仔アユの減耗を軽減することができるか否かを検討しました。
アユ資源量変動要因解明のための基礎研究 (PDF)  本県の河川漁業において重要なアユ資源の変動要因の解明とその対策のための基礎データを得るため、アユ産卵場調査と仔アユ降下量調査を行った。
 産卵場の形成される場所、時期等について調査を実施した。産着卵は9月30日から12月22日まで確認され、8地点の産卵場を確認した。
 降下量調査は寒川堰下流で行い、採捕尾数、濾水量、寒川堰下流放水量から河川全体について推計した。
 平成10年度の相模川における降下量は約4,500万尾、盛期は10月下旬から11月中旬であったと推定された。
 平成10年度は前年度に比べ産卵場の地点数、仔アユ降下量ともに増加した。
 夏季の増水により川底の砂礫が流動し泥や細砂が流されて、比較的大きな砂礫のみが浮き出した状態が前年に比べ多く形成されたことによると考えられた。
相模川を下った仔アユはどこにいる?1  相模川を降下した仔アユは、春先の遡上期までをどこですごしているのでしょうか?年変動の著しいアユ資源の変動要因を解明するためには、降海生態を明らかにすることが重要です。そこで、神奈川県水産総合研究所内水面試験場では、相模川河口域及び隣接する波打ちぎわで、2001年からアユの分布調査を実施しています。
相模川を下った仔アユはどこにいる? 2   相模湾産アユの降海生態を明らかにするため、相模川河口域及び隣接する砕波帯で、アユの分布調査を行っています。今回は、これまでの調査結果から、「砕波帯の後の生息場所」について紹介します。
相模川における仔アユの降下時間と減耗について(PDF)  相模川における仔アユの降下生態を把握するため、アリザリンコンプレクソンにより標識した仔アユを、同川のアユ主要産卵場である海老名市河原口地先及び厚木市戸田地先から放流し、下流の平塚市田村地先にて再捕した。河原口地先から放流した標識仔アユ群が田村地先で再捕されたピークの時刻は、同日に降下した総仔アユのピークの採捕時刻とほぼ一致した。
 また、田村地先の神川橋付近における標識仔アユの推定降下量は、前者が約4.9万尾(5.8%)、後者が約3万尾(13.5%)と算出され、産卵場の位置による仔アユの減耗の状況が確認された。
相模川における仔アユの降下と減耗について(PDF)  相模川の約5q離れた産卵場から放流した標識仔アユの降下状況は、同日の総仔アユ降下尾数のピーク時刻と一致した。
 標識魚の再捕尾数は、上流より下流から放流した時の方が多く、産卵場の位置により仔アユの減耗状況が異なることが示唆された。
相模川の淡水域で成長する仔アユ 相模川では、神川橋下流において実施している仔アユ降下状況調査時(海に下る仔アユの量を推計する調査)に、降下仔アユに混じり、成長した仔アユが時折採捕されます。
人工産アユと海産アユの交雑の可能性(PDF)  人工産アユと海産(相模湾産)アユの池中での性成熟時期を調べたところ、1ヶ月 ほどのずれがあることが分かった。このことから、人工産アユと海産アユの交雑の可能性は低いことが予想され、人工産アユの放流は、天然アユの遺伝子組成に影響を与えることは少ないと考えられた。
海産アユとアユ人工種苗の行動特性(PDF)  アユの種苗性を評価することを目的として、海産アユと内水面試験場産の人工種苗についてとびはね試験、なわばり試験および遊泳力試験を実施した。
 海産はとびはね行動、なわばり行動および遊泳力の全ての項目で人工種苗に比較して優れていた。
 30代目の人工種苗はなわばり行動では海産と同等であったが、とびはね行動および遊泳力は海産と比較して劣っていた。
 4代目の人工種苗は海産と比較して全ての項目で劣っており、とびはね行動および遊泳力は30代目と同等であった。
アユ種苗総合対策事業  アユの行動特性調査、生化学的特性調査、再生産系統調査、遡上量調査、外部形質による産地別アユの判別手法の開発
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